大病院か専門病院か|iDoctor放射線技師

TEL:0120-936-520

大病院か専門病院か

1.はじめに

昔は放射線というと、整形外科のレントゲン撮影を思い浮かべることが多かったものですが、現在の放射線技師の業務は多岐に渡ります。そしてその業務のほとんどは、中〜大型の医療機器を用いるものです。

施設にどのような機器が置いてあるかは、その施設の規模や目的によって大きく異なっています。そのため、転職する際にはどのような施設に入職すれば希望する業務に就けるのか、きちんと把握してイメージを持っておく必要があります。

ここでは、放射線技師さんの業務内容やキャリアという視点から、施設形態による業務の違いを簡単にまとめてみました。

2.病院

病院での放射線技師業務

病院での放射線技師業務は多様です。いわゆる一般撮影の他に、CT、MRI、マンモグラフィ、消化管造影などの撮影業務がありますし、回診に付き添ってポータブル撮影を行ったり、オペ室に入って透視撮影業務などを行ったりもします。循環器内科や脳外科に力を入れている病院では、血管造影検査(アンギオグラフィ)の業務が含まれることもあります。おおよそですが、数十床から300床程度の病院では、これらの業務が中心になることが多いようです。

これに加えて、地域の基幹となる大きな総合病院や大学病院では、PET-CTや核医学検査、放射線治療などの高度な検査・治療の業務が行われることもあります。

多様な検査を経験するなら病院?

病院には、「ひと通り」の設備が整っていることが多く、特に若い転職希望者の中には、「病院で色んな業務の経験を積みたい」という希望を持っていらっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。実際に、高価で場所をとるMRIはクリニックには置かれることが少ないものですし、アンギオグラフィーやRI装置、PET-CTなどは病院の中でも置いてあるところが限られています。

しかし、例えば大きな病院では、技師の人数が多く、内部で部署が分かれていることもあるため、希望する業務に必ず携わることができるとは限りません。幅広い業務を担当したい場合は、むしろ技師の人数が少ない小さなクリニックの方が良いかもしれません。

むしろ、病院への就職による大きなメリットは、高度な医療や専門性の獲得にあるといえるでしょう。例えばマンモグラフィの業務を一つとっても、健診でたくさんの健常者の撮影を行うのと、婦人科のある病院で乳がんやその他疾患のある患者様の撮影を行い、医師の読影結果を聞くのとでは、蓄積される経験は大きく変わってきます。病院を選ぶ際は、その病院がどの診療科目に力を入れているのかを確認し、自分の獲得したい・伸ばしていきたい専門性と合っているかどうかを見極めることが大切です。

3.クリニック

様々な形態のクリニック

近年、クリニックの設備も高度化しており、最新のCT設備はもちろん、ところによってはMRIも備えており、病院と比べても遜色ない総合クリニックなども増えてきています。

クリニックに就業する上でまず気にしたいのは、診療業務なのか健診業務なのかというところです。

健診クリニックの業務

予防医学の流行で、健診や人間ドックの専門の施設が増えてきています。そういった機関は、オプションの検査で各種モダリティを使った検査を行っているところが非常に多く、CTやMRIだけでなく、エコーやマンモグラフィなどのモダリティ需要が急増しており、放射線技師や臨床検査技師の転職市場にも非常に大きな影響を与えています。マンモなどの経験を活かしつつ、日勤のみで働けるということで、健診求人の人気は女性を中心に高まっているといえるでしょう。

健診においても、扱う機器の多様さという点では、一般的なクリニックや中小の病院とそれほど変わりありません。ですが、大きく異なる点ももちろんあります。受診者が健常者であるため、検査に正確さよりもスピードが求められるということと、症例などに出会う数が非常に少ないということです。

健診業務では、スピードを重視するその性質上、特定の業務の経験者を求める傾向が非常に強くなっております。放射線技師では、主にマーゲンの透視とマンモグラフィの経験が求められます。多数の受診者を見なければならないので、未経験の方に指導をする余裕がないことの無いことも多いようです。

また同じマンモグラフィの業務でも、健診におけるマンモグラフィ検査と、婦人科病院やクリニックで診察のために行われるマンモグラフィ検査では、撮影や読影の精度はどうしても変わってきてしまいます。健診業務を行う場合、読影を補助して難しい症例を発見することはほとんど無いと言っていいでしょう。

大きな病院で勤めていた方が健診機関に移ると、やり方の違いに戸惑うことも多いと聞きます。マンモグラフィがやりたい、マーゲンがやりたい、という場合にも、健診がやりたいのか診療がやりたいのかを考えてから活動するようにしたいところです。

診療を行うクリニックと病院の違い

診療を行うクリニックでは、患者様の診察・検査になりますので、様々な症例に出会う可能性は健診よりも圧倒的に高くなります。なのでむしろ、病院との違いをきちんと把握することが納得の行く転職につながっていくでしょう。

先程もお書きしたとおり、病院とクリニックで設備自体の差はかなり小さくなってきています。大きな違いは、技師業務への専念ができるかどうか、という点ではないかと思います。

医療事務の方がたくさんおり、各職種での業務の分担がきちんと出来ている病院に比べて、小さいクリニックではどうしても、技師業務以外の雑務にも関わっていただくことになります。小さな企業体を全員一丸となって回していくというところに慣れていかなければ、クリニックでの勤務は難しいかもしれません。

また、専門性の高いクリニックでは業務の幅が狭くなりがちですし、どうしても高度な診療を必要とする患者様の場合には病院へ紹介してしまうため、大きな病院に比べると症例について多様な経験をするのは難しいかもしれません。

ただそれでも、クリニックよっては学会発表に力を入れているところも少なからずございますし、院長先生が専門の分野で著名な方ですと難しい症例などに出会うこともあります。一概にクリニックより病院が高度だ、ということはできない時代にはなってきているということは覚えておいて損はないでしょう。

また、小さなクリニックでは1、2名の技師で業務を回すことも珍しくないので、手っ取り早く多様な業務経験を積むことができるという利点もあります。クリニックでひと通りのモダリティ業務を経験してから、健診業務へと転職するというのもキャリアプランとしては悪く無いと思います。

クリニックは学校卒業後すぐに入職する場所ではない、という風潮が昔はございましたが、現在はそういうこともなくなってきつつあるようです。きちんと業務や専門性などを確認し、自分に合っていると思えるクリニックを見つけて頂きたいと思います。

3.施設形態についてのまとめ

現在は、専門性の高いクリニックや科目の多い総合診療クリニック、併設の健診センターでの業務が中心になる病院など、一概に病院かクリニックか、というだけでは選ぶことができなくなってきています。多くの求人について、その業務について情報をしっかりと集め、自分にあったところを絞り込むことが、後悔しない転職のコツになりそうです。

放射線技師のキャリア選択で迷ったら、是非iDoctorにご相談ください。

会員登録してコンサルタントに相談する

転職お役立ち情報

放射線技師の給与相場
放射線技師の気になる給与相場について。
放射線技師の求人動向
求人動向 現在の放射線技師の求人動向について。
履歴書の書き方
求人動向 現在の放射線技師の求人動向について。
職務経歴書の書き方
実際に転職に成功された放射線技師さんのアンケートをご紹介します。
転職成功事例
実際に転職に成功された放射線技師さんのアンケートをご紹介します。

放射線技師の基礎知識

国家試験の概要・合格率
放射線技師の国家試験の概要・合格率など。
放射線技師の業務内容
放射線技師の業務内容について。基礎はまずはここから!
施設形態による業務の違い
医療機器の高度化、チーム医療の推進、透析患者数の増加などによって、放射線技師の活躍の場は日々広がっています。